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ごあいさつ・沿革

糸島こどもとおとなのクリニック
 【院長 ごあいさつ】

髙村 和幸

 2025年4月より糸島こどもとおとなのクリニックに着任いたしました。髙村 和幸です。 

昭和和59年に平成5年から福岡市立こども病院で32年間整形外科医として働いていました。骨折などの外傷、感染症、手足の先天異常、創外固定器による四肢再建などの診療を行っていました。すべての患児が他医からの紹介でほとんどの症例で手術をしていました。こどもたちは成長とともに変化するため注意深い経過観察が必要でしたが、それと同時に大きくなっていく様子を見ることができ明るく楽しい診療を行っていました。

福岡市立こども病院は私が勤務していた当初は中央区の唐人町にありましたが、平成26年11月にアイランドシティへ移転しました。唐人町にあった時は福岡市のほぼ中央に位置し福岡市全域をカバーし、市立病院としての役割を果たしていましたが、移転したアイランドシティは福岡市の最東部にあり市民が容易に受診するのは難しくなりました。特に早良区、西区は遠くなり、もちろん糸島も遠くなりました。小児整形外科領域で診断や治療方針に苦慮される疾患の対応が少々難しくなったのではないかと思います。当院は入院設備や手術設備がありませんので、重篤な外傷などの対応を当院ですることはできませんが、福岡市立こども病院と緊密に連携し迅速で適切な診療を行います。お子様のことで気になることがあるようでしたら一度御相談ください。

また当院の設立当初からの主眼である糸島並びに福岡西部地区の障がい児者のリハビリテーションは平成29年開院依頼順調に利用されており、多くの訓練士による個別指導によるリハビリにより障がい児者の福祉に大いに貢献していると自負しています。

多くの理学療法士や作業療法士が在籍しており、一般のおとなのリハビリも行っています。小児科とともに、近隣の一般の方々の整形外科診療、リハビリテーションにお役に立てればと思います。よろしくお願いいたします。

 佐賀整肢学園 
【副理事長 ごあいさつ】

原 寛道
(からつ医療福祉センター センター長

当クリニックを経営している社会福祉法人佐賀整肢学園は昭和35年に当時流行していたポリオ児童に対応できる肢体不自由児施設として赤い羽根募金を基金に佐賀市金立町に設立されました。以来九大整形外科から医局員を派遣して維持発展してきたという長い歴史を持つ団体です。

 その後は疾病の変化、障害の変化に伴い、事業内容もスタッフ構成も時代ともに大きく変わり、現在は1000名ほどの専門職の職員によって各種事業所が運営されています。

 その中の一つがここ糸島こどもとおとなのクリニックです。

 運営主体の佐賀整肢学園は社会福祉法人の規模で言えば大サイズと言えます。法人に所属する医師数も43名。看護職198名。リハビリ担当PT, OT, STは129名で医療機関としても大規模と言えます。

 佐賀整肢学園の特色はなんと言っても福祉。特に「障害児者支援」です。

法人経営の基本理念として「感性」「情熱」「先進性」を掲げています。困ってる人の心を感じる感性、実践は当たり前のことであってさらに研究心を持ち新しい方法を探しながら進む心を持ついわゆる「先進性」の志を持つ続けること、そして何と言っても問われるのは福祉への情熱です。この三つの基本理念にそって糸島市へ貢献できればと願っています。

 当クリニックでは医療事業と福祉事業を行っています。敷地面積や建物面積は十分に広く障害者あるいは家族が駐車しやすいように広々です。診療面では整形外科専門医、リハビリテーション専門医、小児科専門医、そして障害児者歯科専門医を配置し、いろいろな相談に応じることが出来るようにしています。

痛みや麻痺などの特殊な治療に対応できるように佐賀整肢学園からつ医療福祉センターや法人本部からの医師等の専門職の応援を受けながら満足いただける医療を提供するよう努力しています。みなさま、よろしくお願い申し上げます。

​【沿革】

「糸島こどもとおとなのクリニック」は2017年の開設で、運営母体は佐賀整肢学園です。「なぜ糸島市に“佐賀”の名前の施設があるのだろう?」かと

不思議に思われる方も多いと思います。

 

佐賀整肢学園は未だポリオ後遺症例が多かった1960年に、佐賀市金立町に九州大学整形外科教室と佐賀新聞社の協力で肢体不自由児施設として開設されました。1981年に当時福岡県立新光園医療課長だった原寛道先生が園長に赴任して以来、佐賀県に協力し、重心、療護、特養施設など、こどもから高齢者まで佐賀県の福祉事業を担ってきました。また、唐津地区の障害を持つこども達が佐賀市金立の整肢学園に1時間かけて通院している苦労を見て、2002年に「佐賀整肢学園からつ医療福祉センター」を開設したところ、「からつセンター」に糸島地区のこども達が多数通院するようになりました。

 

それは、2002年に糸島近隣の障害児リハ施設として、姪浜駅西に「福岡市立西部療育センター」が開設されたものの、その利用者は福岡市民に限られ、糸島のこどもたちは西区に住民票を移さないとリハビリが受けられなかったからです。この糸島のこどもたちの重たい負担を憂えた松月糸島市会議員が、2016年にからつセンター長の原先生に「障がいを持つこども達のリハ施設を糸島地区に作ってほしい」と懇請され、その要望を受けて県域を超えて当院が開設されました。

 

「福岡市立療育センター」の令和2年度年報では、「西部療育センター」(姪浜)の相談部門受診516名の内、発達障害児が400名と多く、そのため、申し込み後、専門医の診断を受けるまで3か月、診断後リハ開始まで3か月と、リハ開始まで6ヶ月かかっていて、リハは月1回と少いのが現状です。

当院では多数の訓練士のもとに、週1回、1対1で行う濃密な個別リハで、こどもたちは自分の身体をスムースに動かす訓練だけでなく、訓練士の表情や動作を読み取る作業を通じて、相手を理解する非言語コミュニケーションの発達も促進されていきます。幼児期は身心共に成長し発達するので、発達障害のこどもたちのリハは、早期開始が重要です。

 

今後も、スタッフ一同当院がこどもたちや地域の方々の健やかな生活に役立つことを目指します。

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